【社説】「ニューノーマル」になる大規模山火事、対応体系の見直しを=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.03.27 15:39
慶尚北道義城(ウィソン)と慶尚南道山清(サンチョン)などで発生した山火事の被害が深刻化している。強風のため山火事が広がり、被害面積・規模が膨らんでいる。すでに20人を超えた死亡者の大半は60歳以上の高齢者であり、短時間に火が広がったため避難できず被害にあったという。韓悳洙(ハン・ドクス)大統領権限代行は昨日の緊急談話で「歴代最悪の山火事に動員可能なすべての人員と装備で対応しているが、状況は尋常でない」とし「今まで経験したことがない山火事の被害が憂慮される」と述べた。現場で鎮火作業をしたヘリコプターが墜落し、操縦士1人が死亡するという残念な事故もあった。
今回の山火事では発生から拡大まで多くの問題点が表れた。発端は入山客の不注意による失火と推定される。山林庁など政府機関と自治体は未熟な対処で早期に火を消すことができず、被害を膨らませた。春の乾燥した気候と強風が早期鎮火を難しくする要因だったが、そのような状況を予想して備えていなかった責任が重大だ。現場の作業員と装備も不足していた。鎮火隊員の多数が60歳以上の高齢者であり、支給された装備も大火災には機能しなかった。若者が少ない農村地域の実情を考慮しても至急に改善策を用意する必要がある。