【社説】毎年繰り返される山火事の恐怖、対策はいつも旧態依然=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.03.24 14:48
慶尚南道(キョンサンナムド)と慶尚北道(キョンサンブクド)で発生した山火事で4人が死亡し、山林約7772ヘクタールが燃える痛ましい被害が発生した。山火事の鎮火のために投入された60代の鎮火隊員3人と彼らを率いる30代の公務員1人が炎の中で孤立して死亡した。彼らと共に出動して孤立した5人は、地面が窪んだ水たまりに避難し、互いに抱き合って縮こまった状態で渦巻く炎に耐え、命拾いしたという。強風に乗って広がる春の山火事の恐怖に戦慄する。
今回の山火事は21日、慶尚南道山清郡(サンチョングン)、22日には慶尚北道義城郡(ウィソングン)と蔚山市蔚州郡(ウルサンシ・ウルチュグン)、慶尚南道金海(キムへ)などで発生し、サッカー場1万885個を越える広さの山林を燃やした。政府は山清・義城・蔚州などに山火事対応3段階を発令したが、山清郡は発生から3日目でも鎮火率が71%で、義城郡は2日目の鎮火率が60%に留まった。崔相穆(チェ・サンモク)大統領権限代行は、山清郡を特別災難地域に宣布した。大型山火事としては歴代6番目の規模だ。2005年の植樹の日に発生した襄陽(ヤンヤン)山火事の時、修学旅行の名所だった洛山寺(ナクサンサ)が全焼して衝撃を与えたのが20年前だが、今回は義城郡にある新羅(シルラ)時代の寺院、雲嵐寺(ウンラムサ)の建物7軒のうち6軒が焼失したという。