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【社説】恐怖迫ったブラックマンデー…証券市場の衝撃、実体経済への転移防がねば

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.08.06 13:11
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韓国と日本などアジアの証券市場がきのう、「ブラックマンデー」で揺れ動いた。米国発のリセッションへの懸念と人工知能(AI)バブル論にともなうハイテク株安などが続き最悪の1日を過ごした。韓国証券市場ではこの日だけで時価総額が235兆ウォン以上蒸発した。

韓国総合株価指数(KOSPI)はきのう前営業日より8.77%(234.64ポイント)下落した2441.65で取引を終えた。取引時間中に8%以上急落し、午後2時14分ごろにサーキットブレーカーが発動された。一時10%以上の値下がりとなり2400ポイントも崩れた。KOSPI市場だけで1日に192兆ウォンが消え、時価総額2000兆ウォンも割り込んだ。外国人投資家が1兆5281億ウォンの株式を投げ売りしたためだ。KOSDAQ市場も前営業日より11.3%下落の691.28で引けた。KOSPI市場とKOSDAQ市場でサーキットブレーカーが同時に発動されたのは2020年3月19日から4年5カ月ぶりだ。サムスン電子の株価も10.3%下がり、世界金融危機以降で最も大きい幅で下落した。

 
日本と台湾でも記録が続出した。日経平均は前営業日より12.4%、4451.28円の急落となった。1日の下げ幅も最大となった。1985年のプラザ合意後、1987年に記録した1日下落最大値を上回った。台湾の加権指数も前営業日より8.35%下落し終値基準で最大の下落幅を記録した。

米国の9月利下げの可能性という好材料にも市場が揺れ動いたのは米国発の景気低迷の懸念が大きくなったためだ。雇用指標悪化と景気萎縮見通しに市場は緊張モードに突入した。エヌビディアの次世代AI半導体設計ミスとインテルの4-6月期業績ショックなどが重なりハイテク株に対する懐疑感が大きくなったのも市場の不安に油を注いだ。

米国発の景気低迷とそれにともなう金融市場の衝撃は、対外依存度が高い韓国経済には致命的だ。外国人投資家の離脱で株価が下落し為替相場が上昇すれば消費心理が萎縮し企業投資も難しくなりかねない。米国が金利引き下げ時期を天秤にかけ、日本が利上げに出るなど各国の通貨政策が分かれて生じる世界的な資金の流れと景気低迷の懸念などが重なり金融市場は当分波打つほかなくなった。

後退する成長率、増える家計負債と揺れる不動産市場など、韓国経済の課題はひとつやふたつではない。これまで政府の対応がやや遅い感があるが、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げをめぐる混乱を反面教師として金利と金融、不動産など多様な政策の組み合わせを通じて金融市場の衝撃が実体経済に転移しないようにしなければならない時期だ。景気低迷を乗り越えられるように企業と産業の競争力強化に向けた立法と政策も速やかに用意しなければならない。何より政界は百害無益な政争をやめて民生にだけ専念するよう望む。

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