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「誰も彼女のことを知らない」…フィリピン35歳女性市長「中国スパイ説」に騒然

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.05.20 14:07
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フィリピンのある小都市の市長が中国のスパイという疑惑が浮上している。35歳の女性市長は市長室のすぐに後ろにあった中国人を対象としたオンラインカジノの敷地の半分を所有していたが、このオンラインカジノは事実SNSを通じて異性に接近してお金を巻き上げる「ロマンス詐欺」犯行の巣窟だった。市長選挙には出馬するわずか1年前に有権者登録をして当選に成功した。

20日、英国BBC放送などによると、フィリピン北部バンバン(Bamban)市のアリス・グォ(Alice Guo)市長が全国的な注目を浴びている。バンバンは小さな農村で、最近までグォ市長は特別な関心を集めることはなかった。

 
フィリピン当局は今年3月、バンバンにあるオンラインカジノを急襲して中国人202人とその他外国人72人など700人に近い職員を救出した。ここに閉じ込められた職員は、オンラインで他人に親しげに近づき、相手をその気にさせて金品を巻き上げる詐欺行為を行うために動員された人々だった。

調査の結果、グォ市長は該当の施設があった土地の半分を所有していた。8ヘクタール(8万平方メートル)に達する敷地にはプール・ワイン貯蔵庫などもあり、グォ市長所有のヘリコプターもあった。グォ市長は2年前市長選挙に出馬する前に土地を売ったと主張した。

もう一つの疑問はグォ市長の出身背景についてほとんど何も知らされていない点だ。地方公務員が地域の有志と関係がある場合が相当あるフィリピンでは異例という評価だ。「グォ」という姓も珍しいという。

グォ市長は上院公聴会で自身が病院ではなく家で生まれ、17歳のときに出生届が出されたとしている。また、ホームスクーリングを受けたと主張した。グォ市長は自身の父親がフィリピン人だと明らかにしたが、事業記録などからは中国国籍者であることが確認されたとBBCは伝えた。グォ市長は2022年の選挙遊説演説ではタガログ語で「母はフィリピン人で父は中国人」と話していたことがある。グォ市長は選挙に出馬して当選する1年前の2021年、バンバンで有権者登録を行った。

リサ・ホンティベロス(Risa Hontiveros)上院議員はグォ市長の背景に対する回答が明確ではないと指摘した。ホンティベロス議員は「彼女のように謎の背景を持っている人々が中国の資産で働いているのだろうか」とし「フィリピンの政治に影響力を行使できるように植え付けられたのだろうか」と指摘した。Sherwin Gatchalian上院議員は「グォ市長は質問にいつも『分からない』と答え、自身がどこに住んでいたのかさえ覚えていない」とし「信じがたいこと」と話した。グォ市長はスパイ容疑に対して言及せず、上院に出席した後にはインタビューを避けている。

マルコス大統領も16日、「誰も彼女のことを知らない」とし「我々は彼女がどこから来たのか知りたいので、移民局と共同で彼女の市民権に対する問題を調査している」と明らかにした。フィリピン政府はグォ市長が不法に公職を遂行していないかを調査しているところで、不法行為が立証された場合、その職位を解除することができる。

フィリピンは中国と南シナ海領有権問題を巡って葛藤している。マルコス大統領はグォ市長に対する調査が「ある国だけを対象にしたものではない」としながら外国人がフィリピンで公職につけないようにすると明らかにした。

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    2024.05.20 14:07
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    フィリピン・バンバン(Bamban)のアリス・グォ(Alice Guo)市長。[写真 アリス・グォ市長のフェイスブック]
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