韓国の４・１０総選挙の結果、与党少数野党多数のいわゆる「与少野多」国会が誕生したことに関連し、米国内の外交安保専門家が尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領は野党と外交政策でもっと深く議論する必要があると語った。

米国の韓米経済研究所（ＫＥＩ）のトロイ・スタンガロン（Ｔｒｏｙ　Ｓｔａｎｇａｒｏｎｅ）上級局長は１１日（現地時間）、シンクタンク「スティムソン・センター」主催の韓国総選挙結果関連のオンラインセミナーで、与少野多国会構図下における尹大統領の対米・対中・対日政策などは野党からより強力な牽制（けんせい）を受けるだろうと明らかにした。

スタンガロン局長は対外政策に対する野党の牽制が強くなれば韓国に対応しようとする国々は尹政府との政策推進を躊躇（ちゅうちょ）するようになるかもしれないとしながら、「尹大統領と民主党は外交政策についてもっと深く議論して共通分母を探すことが重要だ」とした。

同氏は政府と野党が外交政策で共通分母を探すのは「尹大統領が自身のアジェンダを推進するために役立つだけでなく、今からありうる（安全保障上の）危機状況で仕事ができるようにするために役立つ」と指摘した。

現在、対中国・対日本外交などを巡り韓国社会で異見が存在することから、対話を通じて外交・安保政策に関連した共感を形勢しておいてこそ、危機状況でも韓国政府がしっかりと対応できるようになるとの指摘だ。

スタンガロン局長はまた、今回の総選挙で与党が大敗した結果により、尹大統領は今後残りの任期の間に北朝鮮に接近を試みることはないだろうと展望した。

特にロシアとの関係で利益を上げている金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長は、尹大統領が接近を試みる場合、韓国の譲歩を得るために今の状況を利用しようとするだろうと話した。