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【コラム】拡大一途のG2格差、激変の北東アジアの未来(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.03.31 10:30
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「政治システムの革新がない限り中国経済は没落の道を行く」。

今週開催されたある国際フォーラムで筆者と対談した世界的ベストセラー『国はなぜ失敗するのか(Why Nations Fail)』の共著者であるシカゴ大学のジェームズ・ロビンソン客員教授が切り出したメッセージの反響は大きかった。10年前の出版から依然として名著に挙げられるこの本は、国の興亡は人種的、文化的、地理的要因ではなく政治体制と制度にかかっていると説明する。強力な全体主義的リーダーシップが経済発展の過渡期的成果を出すことはあるが持続可能ではないという話だ。韓国が持続的に繁栄するには対内的に自由民主主義体制をさらに強固にし、対外的には自由民主同盟を強化することに注力しなければならないという助言も忘れなかった。

 
自国優先主義、新保護主義拡大、新冷戦時代という三角波が押し寄せる懸念が大きくなっている。コロナ禍が国際秩序と世界的覇権競争の変曲点になった現在、中国経済が逆走して東アジアの地政学的リスクも大きくなっている。実体と金融の両面で米国経済の独歩的好況の中で中国の長期沈滞の懸念と日本の復活の兆しが対照を見せる。先週米連邦準備制度理事会(FRB)の今年の経済成長率見通し上方修正とともに年内の3回の利下げを予告し好材料が重なる中で米日の株価は過去最高を更新した。これに対し中国・香港の証券市場は過去最高値の半分水準まで下落した。

こうした渦中に中国は内需沈滞を克服するため輸出を推進しダンピング問題と通商摩擦問題を育てている。中国の友好国であるブラジルと欧州の西側諸国は中国のダンピング戦略に反旗を翻し提訴する動きすら見せている。中国経済を見るには公式統計より実際の事例が有益な場合が少なくない。昨年米国とメキシコの国境を越えた250万人の移民のうち違法移民の相当数が中国出身で、その規模は出身国のうち最も速く増えた。メキシコの障壁を越えてでも希望を探そうとする違法移民の多数が中国人という事実は中国の政治・経済状況の深刻性を端的に見せる。不動産・株式投資の損失に職まで失った青年の宝くじ買いあさりブームも中国の痛い断面だ。

11月の米国大統領選挙でバイデン大統領とトランプ前大統領のうちどちらが当選しても中国が最大の被害国になるのは明らかだという見通しが出ている。米国国民の絶対多数が対中強硬策を支持する局面でだれがなろうとG2(主要2カ国)の対立はさらに悪化すると予想され、トランプ氏はすでに中国製輸入品に対する関税を大幅に引き上げることを警告した。昨年中国に流入した海外直接投資(FDI)330億ドルは前年より82%激減してこの30年で最低水準を記録し、韓国の対中投資も78%急減した。数日前に北京で行われた「中国発展フォーラム」で習近平主席は米国企業の最高経営責任者(CEO)を招いて中国経済はまだ頂点に達していないと主張しながら資本離脱遮断と新規投資誘致に必死の努力を傾けた。

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