【コラム】韓国社会のがん、敵がい心
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.06.10 13:52
かなり以前、いわゆる運動圏の教育資料と言われていた絵を見たことがある。さまざまな絵のうち、ある絵が目に飛び込んできた。敵だと称された人々が描かれた絵だ。その中に腹が膨らんだ宗教家の姿もあった。絵からはその意図が明らかに見て取れた。敵がい心を刺激しようとする意図。もちろん敵がい心を誘発する意図的な作業は左派だけでなく右派でも行われる。何かあればパルゲンイ(赤)という烙印をのべつくまなく押す。この狭く小さな土地に住む人々の間で敵がい心は最も恐ろしい敵だ。私たちはとても長い間、南と北の両側で敵がい心を持っている人々によって数多くの命を失わなければならなかった。
敵がい心は怒りとは全く違うものだ。社会を変化させるためには怒りが必要だ。一部の宗教家が心の平和を強調して怒りの無用性を主張するが、健康な怒りは正義の実現に絶対的に必要だ。問題は行き過ぎた怒り、すなわち敵がい心だ。